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「私の夫はある日突然殺された」は被害者対策とかする人の必読本

衝撃的なタイトルですが実話です。

全3巻です。

殺人被害者の遺族というなかなかない視点のマンガです。

月並みですが

月並みな言い方になってしまいますが,残された遺族は大変です。

特に殺人など事件や事故などによる死はあまりにも突然であるため,まずその事実が受け入れられない。

そりゃそうでしょうね,私だって家族が今日死んでも受け入れられないですから。

この作品では,そんな状態からから徐々に現実を認識していき,でもそれを受け入れることができず反発,抵抗し,時間をかけて受け入れていく様子が描かれています。

このような予測不能な事態に対応するために宗教は必要だと思う

筆者は途中スピリチュアルな面に傾いてしまいますが,生前の夫の不思議な言動,あまりにも理不尽な殺され方であることを考えるとそれも無理ないかなと。

そういうくだりを読んでいると,やはり人間には宗教などの心のよりどころが必要なのではないかと感じました。

日ごろからそういうものを信じていれば,この事例のように自分が弱った時に頼ることができます。

逆に無宗教であると,こういう場合に著しく弱ってしまい,怪しい新興宗教とかにつけ込まれてしまうおそれがあるのではないかと感じます。

端々から見いだされる夫婦愛

マンガの端々から感じられるのは夫婦相互の愛。

夫(死者)は生前妻(筆者)のことを深く思いやっており,妻は夫の死後,それをかみしめていくことで日常へと復帰していく様子がよくわかります。

私は死者(村崎百郎)を知りませんでしたが,この作品を通じて,死者がいろんな人から愛されていたのだなあということも感じました。

そういう人から支えられることで筆者も徐々に回復していきます。

司法関係者は必読かと

警察官とか検察官とかこういった立場の人に接する可能性のある人は一度読んだ方がいいです。

遺族視点のマンガってこれが初めてじゃないでしょうか。

この事件の犯人は,精神異常者ということで不起訴になります。

法律で決まっている以上仕方がないことかもしれませんが,被害者の立場からしたら,いくら精神異常者だからって不起訴はないよなーって思います。

この辺も司法の感覚と一般の感覚のズレかなと。

 

すぐに読めるし,安いですしおすすめです。

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