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氷点下へのダイビング-心癒やす旅路-

BS世界のドキュメンタリーで『氷点下へのダイビング-心癒やす旅路-』という番組を見た。キキ・ボッシュという氷点下の海へ潜るフリーダイバーをテーマにしたものだ。

「氷点下へのダイビング-心癒やす旅路-」 - BS世界のドキュメンタリー
普通の水着とゴーグルという軽装で氷点下の海や極寒の湖に潜るオランダ人のフリーダイバー、キキ・ボッシュ。「癒やし」の一環として実践している潜水の試みをドキュメント オランダ人のフリーダイバー、キキ・ボッシュは分厚いウェットスーツや酸素ボンベを...

私は泳ぎが得意なほうで、なかでも素潜りが好きだ。かつてはよく夏の海に潜っていたが、夏の海でも2~3m潜っただけでとても寒く感じ、ウエットスーツを着ようかと考えたくらいだ。そういう体験があるだけに、氷点下近い海へウエットスーツもなしで潜る?どうやって?というのが本作を見た動機だ。

番組を見ると、実際に氷が浮かんでいるような海を優雅に泳いでいる。信じられないが、人間はこれだけ冷たい水の中でも泳げるらしい。

Kiki Bosch
Kiki Bosch is a nutritionist, biohacker and true daredevil from The Netherlands. Kiki focuses on scientific evidence to ...

それを実現するための方法がヴィム・ホフ・メソッドというテクニックだ。ヴィム・ホフ(Wim Hof)という彼女の先を行く気狂いじみた人物が開発した技術で、氷の下を6分以上息継ぎなしで泳げるらしい。

ヴィム・ホフ - Wikipedia

しかし、優雅に見えるのは映像のなかの世界で、実際は限界ギリギリの世界だ。彼女は「千本の針が体中を刺してくる」と言っていた。それはそれで想像が難しい世界だが、夏の海で寒さを感じる比ではないことだけはわかる。

それでも彼女が潜り続ける理由は、「水との一体感が得られる」からだそう。「時間がなくなる」「水と一体になる」と言っていた。

これは禅や瞑想で得られる効果に近いのではないか、と思う。自分ではそういう境地に達したことがないので、本を読んだ受け売りなのだけれども。実際、彼女は瞑想も重視している。彼女の生き様はフリーダイバーと言うよりも宗教家に近い感じも受けた。

誰もが真似できるものではないが、キキ・ボッシュやヴィム・ホフがやっていることは非常に興味深い。ヴィム・ホフはキリマンジャロにショーツ姿で登頂もしている。

ヴィム・ホフだけでなく、弟子のキキ・ボッシュもその技術を体得していることから、ヴィム・ホフの特異的すぎる体質によるものとも断言できないだろう。

人間の体にはまだまだ不思議なことがある。とりあえずヴィム・ホフのことをもう少し調べてみようと思ったのであった。

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