「The 2020 Commission Report on the North Korean Nuclear Attacks Against the United State」という長ったらしいタイトルの本を読みました。
和訳すれば「2020年,北朝鮮による合衆国へ対する核攻撃について」くらいになるのでしょうか。
報告書形式で書かれている面白い文体らしいです。
英文の報告書を読んだことがないのでなんとも言えませんが,なるほどそれっぽい文体ではあります。
内容はベタだけど,面白い
内容は北朝鮮がアメリカと核攻撃をしてしまうという内容です。
設定としてはベタなもので,些細な間違いがどんどん連鎖して核戦争へと拡大してしまうというもの。
しかしベタですが面白いです。
その理由の一つは,登場している人物が実在の人ばかりで,その人たちが本当にやりそうなことが本書の中に書かれているからだと思います。
キムジョンウン,トランプなどなど,ニュースを賑わせている危なっかしい人たちがそのまんま登場します。
実際読み進めても違和感はありませんでした。
北朝鮮はイラクやリビアのようにいつか自分が殺されてしまうことを極度に恐れています。
核兵器の保有にこだわるのも,それらを防ぐためには核しかないと考えているからでしょう。
なので,このまま北朝鮮が核弾頭を着々と生産,貯蔵した上で,彼にもうだめだと思わせてしまったら,本書のような悲劇が起こってしまう可能性はありえます。
その辺を上手く物語として組み立てているのが本書です。
本書を読むと私たちの生きている現代は,とりあえず戦争が起きていないというだけで,本当に薄氷上の平和なのだなと改めて思います。
英文だけど読みやすいよ
邦訳がないので洋書(Kindle)でチャレンジしてみたのですが,非常に読みやすかったです。
私はミリタリー方面が割と好きなので戦争関係の単語であまりつまづかなかったせいもあるのだとは思いますが,そうだとしてもKindleで読んでいると難しげな単語にはWordwise機能で漏れなく注釈が入っていますし,入っていない単語もその単語を長押しタップすればすぐに辞書が引けるのですぐに意味が分かります。
ですから日本語の面白い本と同じ感覚で自然と物語の中へ引き込まれてしまいました。
洋書なのに和書のように引き込まれたのは初めてで,自分も少しは進歩したな(ほとんどKindleのおかげではありますが)と少し嬉しくなりました。
そう考えるとKindleってすごいです。
学びながら,物語も楽しめるという。
英語学習中の人は特にKindleで読むといいと思います。
コメント