前回の続きです。
いわゆる中華ナビ,ATOTOのS8 Ultra S8G2A78U(以下S8と書きます)をプリウス(ZVW30)に取り付けました。
その手順について書きます。
事前確認
車両側のハーネスとS8の配線を変換する(と思われる)ケーブル(A6Yxxxx接続ハーネスケーブル)を購入しましたが,これはS8の前機種A6用なので,一応ナビ側の配線が変更されていないか確認しました。
確認したところ変更はないのでそのまま使えそうです。
元のカーナビをバラす
まず,内装をはがして元のカーナビを取り外します。
内装のはがし方については,ネット検索したところ,次のサイトが大変参考になりました。
カーナビの取り外しまではここさえ見れば,特に困ることはありませんでした。
道具も内装はがしが1本あれば十分。
細かな傷が気になる人は,プラスで養生テープでもあればいいんじゃないでしょうか。
蛇足ですが,プリウスだけなのかトヨタ車全般がそうなのか知りませんが,プリウスの分解ってすごく楽ですね。
今まで乗っていた車の中には「なんだこれは」と思うような分解手順のものもありましたが,プリウスのそれは気持ちがいいくらいパカパカ外れます。取付けも楽だし。
元の配線を確認する
とりあえず,現在のカーナビにひっついている配線を確認します。
ラジオアンテナ
S8のアンテナ端子へ差し込んでみたところ違和感がないのでこのまま使えそうです。
GPSアンテナ
S8本体のGPS端子は丸形ですが,プリウスのそれは四角。流用は難しそうです。
ステアリングリモコン
事前に調べたところ,ステアリングホイールリモコンの信号は,20ピンのコネクタから出ているようです。
そのコネクタと購入しておいた変換コネクタとつないで,あとは直接ナビ側につなげば大丈夫っぽいです。
車両側ハーネスの配線色が違う
ところが,電源やスピーカーなどが集まる配線(10ピン,6ピン)の色が,事前に思っていたものと違います。
先ほども紹介した
に配線図があったので,車両側のハーネスも同じ色かと思っていましたが,全然違います。
でもまあトヨタ用と書いてあるし,ネットで調べてもプリウスだけ配線が違うなんてこともなさそうなので,とりあえず電源が来ているはずの10ピンだけつないでみることに。
新しい配線につなぐ
まず10p
10ピンのコネクタをつないで電源を入れたところ,無事に起動しました。
ラジオのアンテナもつないであるので,ラジオアプリを起動してみたところ,AM/FMとも動作良好です。
続けて6ピンのコネクタをつないだところ,後ろのスピーカーから音声が出ることを確認。
ステアリングリモコン
A6Yxxxx接続ハーネスケーブルの場合,ステアリングリモコンのケーブルは6ピンコネクタに刺さっています。
しかし車両側ステアリングリモコンの信号は,さっきも書いたように別の20ピンコネクタから出ているため,このままでは使えません。
なので6ピンコネクタから該当するケーブルを抜いて(切って),ケーブル同士を直接つながないといけません。
普通ならギボシ加工なのでしょうが,今回取付のことをネットであれこれ調べていたときに「エーモンの2825という端子がいいよ!」というサイトを見つけました。
なかなか良さそうなので使ってみたところ,確かにこれはすごい。
今までのギボシ加工はなんだったのかというくらい作業が楽です。
- 被覆をむく必要がない
- カバーの付け忘れがない
- オスメスの間違いがない
- カシメの失敗がほぼない→抜ける可能性も低い
- 工具がプライヤーだけでよい
といいことづくめです。
細い配線でしか使えませんが,これは今回の作業で感動したポイントの一つであります。
さて,話を戻して,A6Yxxxx接続ハーネスケーブルの
- ステアリングホイールキー#
- ステアリングホイールキー
- ステアリングホイールコントロールアース
と事前購入したステアリングリモコンコネクターの端子(ギボシ加工済みなので改めて2825用に加工します)
- スイッチ1
- スイッチ2
- アース
をエーモン2825端子に加工します。
そしてお互いの端子を
- スイッチ1→ステアリングホイールキーオーディオ#
- スイッチ2→ステアリングホイールキーオーディオ
- アース→ステアリングホイールコントロールアース
というようにつなぎます。
で,ナビ側の20ピンコネクタと車両側の20ピンコネクタをつなげてテストしてみます。
S8はステアリングホイールリモコンをいくつかの機能に割り当てることができます。
つつがなく割り当てることができました。
テスト動作についても良好です。
SIMカード
私が購入したS8 Ultraは4Gセルラーモデムが内蔵されていて,SIMカードを挿せばいちいちテザリングをしなくても通信が可能です。
ただ難点なのは,SIMカードの挿入口が本体裏側にあるんですよね…後々の交換のことを考えて表側に配置してほしかったところではあります。
またこのSIMカードは挿入方向がかなり不自然で,直感に頼るとまず失敗します。
そのためか,しつこいくらいの説明図が4Gアンテナに同梱されているのでそれを見てきちんと差し込みましょう。
差し込んだらテストしてみます。
APNを設定して・・・つながらない・・・つながらない・・・やっぱり中華だからか・・・再起動してみるか・・・やっぱりダメか・・・この不良品が・・・とやっていると4Gアンテナをつないでいなかったことに気づきました。そりゃダメだわ。自分のことを省みず,すぐ人のせいにしてはいけません。
アンテナをつないだところ,無事4G接続できました。
アンテナの設置
S8のアンテナは
- GPS用
- Wi-Fi用
- 4G用
と3本もあります。
Wi-Fiや4Gアンテナはインパネの裏に投げておけばいいのではないかとも思ったのですが,どっちにしてもGPSアンテナはきちんと設置しなくてはならないので,3本ともダッシュボードに設置しました。
ダッシュボードからインパネ裏まで配線をはわせるために,Aピラーやグローブボックスも取り外さないといけません。
外し方については以下のサイトを参考にしました。
USBケーブルの引き出し
S8のUSB接続ケーブルは4本もあります。
- 電話リンク用
- 急速充電用
- 外部ストレージ用×2
です。
ちょうど私は足元部分に
というものを付けており,それに使っていない隠し蓋があったので,そこから4本中,3本ケーブルを出すことにしました。
あんまり見てくれはよくありませんが…
残った1本はグローブボックスに出るようしました。
インパネにはめこむ
中華ナビはサイズがでかい
配線は以上でよさそうです。
次の問題はインパネに無事ハマるかどうかです。
事前に調べていると,「中華ナビはDINサイズとは言うものの微妙にサイズが大きくて,インパネにすんなりはまらない,どこかを削らないといけない」という記述がちらほら見られました。
削るのめんどくさいなあ,無加工でなんとかならないかなあと不安に思いつつ実際やってみたところギリギリでハマりました。よかったです。
中華ナビって2DINサイズではあるものの中身はけっこうスカスカなので,もうちょっと小さく作って欲しいです。
そしてスペーサーを充実させればいいんじゃないかと思うのですがどうでしょうか。
ワイドパネルのすきま
はまったのはいいのですが,もう一つ問題が。
トヨタ車はワイドパネルといってインパネの横幅が広めなのだそうです。
なので普通サイズのものを入れると左右にすき間ができます。
私はあまり見た目は気にしない方なのですが,そんな私でも気になるくらいのスペースがあります。
あらかじめ市販のスペーサーを買っておいたのですが,S8とは合わずそもそも取り付けることができませんでした。
そこで単純にナビの横へスポンジを貼り付けることにしました。
ホームセンターで硬めのスポンジを買ってきて,それを適当な大きさに切って,両面テープで貼るだけ。
目隠し目的ならこれで十分かと。
まとめ
取付については以上です。
感想としては,想像していたよりは簡単でした。
特にATOTOは変換ハーネスがあったので,配線でかなり楽ができました。
その一方で,インパネにはめ込むところなど,車種によって工夫をしないといけない部分がいくつか出てくるので,そういうことを楽しめる人じゃないと苦痛で仕方がないと思います。
あと猛暑日にカーナビの取付なんかするもんじゃないなと感じました。
これで一段落と思いきや,一悶着あるのでした。(つづく)
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