私は走るのが趣味ですが,なにせポンコツランナーなので,どうやったら速く走れるのだろうと思っていろいろ本を読んでいます。
これまでに読んだ本とその要旨をまとめてみました。
常識破りの川内優輝マラソンメソッド
(以下津田本と呼称。)
最近読んだ本なのですが,ポンコツランナーにとっては一番いい本なのではないかと思います。
だいたいのランニング本ってポンコツからサブスリーを目指す人まで幅広く書かれていて,ポンコツにとっては中身が薄くなりがち(特に練習メニューの具体例)なのですが,この本はかなりポンコツ寄りです。
あの川内ですらトレーニングを抑えたから逆に速くなった
だからオマエラポンコツがエリートみたく走り込んでもケガするだけだから無理すんな
というのが基本。
確かにおっしゃるとおりかなと思います。
この本ではトレーニングについて
・練習はときにきついこともあるけれど基本的には楽しい
・ランニングフォームが崩れるほど追い込むことはない
・痛みのあるところはない
・練習が終わってから「明日も走りたいな」と思う
の4つのうち一つでも欠けているとオーバートレーニングの可能性があり,逆に言えば普段のトレーニングはこの4つすべてを満たす必要があると書かれています。
確かに私も4つすべて満たしているかと言われたら満たしていないことが多かったです,反省。
市民ランナー向けの具体的な練習方法が書かれていて5点
★★★★★
「体幹」ランニング
(以下体幹ランニングと呼称。)
ランスマなどに出演されている金哲彦さんの著書。
けっこう前に出た本ですが,金さん流ランニングの基本が書かれていて未だに読み返すことの多い本です。
ランニングの基礎が書かれており5点
★★★★★
走れるカラダになる体幹「3S」メソッド
走れるカラダになる 体幹「3S」メソッド (日文実用PLUS)
(以下3Sメソッドと呼称。)
前述の「体幹」ランニングを読んでいてわかりにくいところがいくつかあったのですが,この本を読んだら納得できました。
野球でもバレーボールでも実際の競技をする前にはキャッチボールなり基本練習があるはずだけど,ランニングではやっている人がほとんどいません。
でも本当はランニングでもそういった基礎練習が必要なのではないか,というのがこの本の主旨です。
本書で一貫して言われていることは
ポンコツは基礎ができるまでは走るな!
ということ。
基礎ができていないのに闇雲に走ってもフォームが乱れたりケガしたりロクなことがないと。
何よりも大切なのは
立つ,歩く,走る
の3つについて順を追って会得していくこと。
ただ,ちょっと型にはめすぎな感じもします。
ちょっと型にはめすぎな点が3点
★★★☆☆
マラソンは毎日走っても完走できない
(以下小出本と呼称。)
Qちゃんこと高橋尚子選手などを育てた小出義雄さんの著書。
毎日なんとなく走っていてもマラソンは完走できませんよ,負荷をかけないとダメですよって本。
じゃあどうすればいいのかという問いに答える形で練習法について書かれています。
負荷をかけるトレーニングにはこんなのがありますよーと知ることができたのが良かったですが,この本もポンコツから上級者向けのメニューが網羅されていて,全体を知るにはいいですが,現ポンコツにとっては内容が薄くなりがちでした。
内容がやや薄いため3点
★★★☆☆
金哲彦のマラソン練習法がわかる本
(以下金マラソン本と呼称。)
金哲彦さんの著書で,前述の「マラソンは毎日走っても完走できない」と似たような内容の本。
各章で出てくる謎のストーリーはいらないと思いました。
目新しさが特になかったので2点
★★☆☆☆
「骨ストレッチ」ランニング
「骨ストレッチ」ランニング 心地よく速く走る骨の使い方 (講談社+α新書)
(以下骨本と呼称。)
最後にキワモノを。
筋トレとストレッチを全否定,骨を使って走ろうぜというある意味衝撃的な本です。
親指と小指で末端を制御して体幹をストレッチする⇒骨ストレッチ らしいです。
ただ,体幹で走ろうぜという点など体幹ランニングでいわれていたことと共通する部分もあります。
うさんくさいなあと思ってしまうのが,本書の中でしばしば出てくる「○×の動きをした後で,10メートルほど歩いて動きを確認すると体が重いのに気付くはず」という表現。
これだけで評価するのはどうなんだろうなあと思います。
実際になんかのタイムを比較してみるとかそういう客観的なものは用意できなかったのかなと思います。
実際本書の内容をいろいろ試してみましたが今ひとつ体感できませんでした。
あと本件とは関係ないけど,この種の本を読んでいると高確率で出てくる「野口体操」ってなんなんだろう?
少し気になる。
うさんくささが払拭できず1点
★☆☆☆☆
ポンコツランナー向けのまとめ
これらの本を読んで,まとまったこと。
・ポンコツランナーは脚ができていないから脚を作らないといけない(骨本以外が言及)
・脚を作るためにはまず歩いたり,体幹を鍛えることから,そこから徐々に負荷を上げていく(骨本以外が言及)
・ポンコツランナーはポンコツなくせにオーバートレーニングしがち,まだまだ走れるくらいで切り上げるのがよい。(津田本)
・ダラダラ走っても脚は作られない,ある程度負荷をかけないといけない。(小出本,金マラソン本)
・フォームはそんなに気にしなくて良い,強いていえば腰高をキープするように意識(津田本,小出本)
・体幹の前傾で走るのが自然なフォーム(津田本,体幹ランニング,骨本)
・靴はランニング用で自分に合えばそれでいい,ポンコツのくせにこだわりすぎても仕方ない(小出本,津田本)
ということでしょうか。
一番大切なのは
自分に合ったトレーニングを「継続」していくこと
に尽きるのではないかなと思います。
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