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「爆弾処理兵 極限の記録」~草むしりのような爆弾処理にただただ圧倒される

BS世界のドキュメンタリーでやっていた番組。
クルド人爆弾処理兵の生き様が描かれているのですが,タイトルのまま本当に極限です。

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ほぼ丸腰,ナイフとニッパーだけの作業

爆弾処理というと重装備でマニピュレーター使って慎重に慎重に作業するってイメージがありませんか。

しかしこの作品に出てくるファーケルさんはほぼ丸腰。
下記画像のまんまです。

出典:
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/253/2145696/index.html

道具はナイフとニッパーだけ。
爆弾から出ているコードを草をむしるようにブチブチ抜いています。
その様子が克明に写されているわけですが,見ていて「ちょっと待って!」って顔を背けたくなるくらい何の躊躇もなくブチブチ抜かれていきます。
携帯電話の着信で起動する爆弾の電話が本当に鳴り始めたり(なぜか爆発せず),本当に見ているこっちがハラハラします。

負傷して退役するけど・・・

作業が早いので実績は抜群です。
しかしいくら処理しても、なくならない仕掛け爆弾。
ある作業中にとうとう爆発してしまいます。
作中では被爆した直後のファーケルさんが写されているのですが,片足が吹き飛んでおり一見してもうダメだろうという感じなのですが、辛うじて一命は取り留めます。
本人は爆弾処理兵への復活を希望しますが,足を失ってしまったため退役します。

退役後のファーケルさんはまさしく抜け殻です。見ていて痛々しい。
しかしそれまでの実績がやはり現場では必要とされ,義足を付けて復活します。
現場へ戻った彼の実に生き生きしていること。
本当にこれが生きがいなんだなあと見ていて思いました。

しかしついにある日,携帯電話式の仕掛け爆弾でまた電話が鳴り始め・・・今度も不発かと思った瞬間,すべてが終わりました。
その瞬間までカメラは回っていましたが、本当に突然でした。

「リアル アメリカン・スナイパー」

この作品を見ていて思ったのは,「リアル版アメリカン・スナイパー」だなということです。

ファーケルさんも作中で爆弾処理について「夜中に悪夢を見る」などとトラウマとなっていることは間違いないのですが,一方で現場への復帰を熱望していますし,復帰してからの生き生きぶりは見ていて呆れるほどです。

自分の生きがい,必要とされる場所がそこへある,そこしかないという思いがそうさせるのでしょうか。
それに加えて途中からは死に場所を求めていたようにも思えます。
この辺は「アメリカン・スナイパー」の主人公とピッタリハマっています。

戦争は嫌だし死にたくないけど,でもそこにしか居場所がないっていう人は確実にいるのだなあということを感じました。
実際のファーケルさんの活動を撮影したものなので,いつ爆発するか分からない緊迫感,そして本当に爆発するときのあっけなさ。こういったものを感じることができる稀有な作品です。

有料ですがノーカット版もあるみたいですのでぜひ。

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