私は猟に興味があります。今はまだやってないですけどそのうちやりたいです。
そんな私なのでマタギについても興味があります。
彼らが今までどんな生活をしてきたのか。面白そうではありませんか。
そんな私にとってこの本は,見つけた瞬間に即効でポチった本でした。
当たり前のこと
読んでみると,至極当たり前のことも多く書かれています。
例えば
太ったら歩けなくなるから太らないように酒は飲まないほか,脂分を控えるようにしている
服は化繊の下着,半袖ではなくできるだけ長袖
などといったことは現在でも共通することでしょう。
意外なこと
一方で意外なこともあります。
マタギは猟の日になると1日30km以上歩き,状況によっては走るそうです。
そんな彼らですから普段からさぞ速く歩いているのかと思いきや,普段はゆっくり歩くそうです。
あるマタギは
ゆっくり歩いて汗が出てきたら休む
休むときは10分くらい座って何か口に入れる
それの繰り返しだそうです。
歩き方も変わっていて,よく言われているように小股で歩くのではなく,中股もしくは大股でゆっくりすり足で歩くのだそうです。
さらに言えばがに股で片足に体重をかけながら歩くと楽なのだそうです。
自分でも試したことがないのでなんともいえないのですが実際本当に楽なんでしょうか?
ナンバ歩きみたいな感じなのかな。
靴も登山靴ではなく長靴です。
厚めの靴下をはけば意外と快適なのだとか。
蒸れそうな気がするのですが・・・
一番驚いたこと
一番驚いたのは,宿泊道具は寝袋に使う農業用ビニール程度ということです。
このビニールもビニールハウス用のものを2m×3m大に切るだけだそうです。
基本はこれにくるまるだけ。
あとは下に笹をしいたり,場合によっては現地調達で小屋を作ったりして過ごすのだそうです。
冬でもこれは変わらないそう。
本当にこんなので死なないのでしょうか?
これもすごく蒸れそうな気がするのですが・・・
でも確かに以前アイヌ猟師の本を読んだときも,冬の北海道なのにかなりの軽装備で寝ていたと書かれていました。
木を切り倒して,その下に潜り込んで寝るだけ,火さえ絶やさなかったら大丈夫よーって。
ホントかよって思いますが,実際にやっていた人の話なので本当なのでしょう。
そう考えると死ぬほど重装備な私たちは一体何なのだろうという気がします。
まとめ
彼らはいわゆる高価な登山道具はまったく使っていません。
身の回りにあるものや現地で調達したものを上手く利用しています。
それが最上とも思いませんし,今の登山のあり方を否定するわけではありません。
でも以前の日本ではこういうやり方を脈々と続けていたのですから,それなりの合理性はあるのではないかと思います。
ですから,そこから私たちが学ぶべきところもいろいろとあるのではないかと思います。
コメント
この本は私のバイブルです!
なかなか実践にはうつせませんが…
確かになかなか真似できないものも多いですよね。
ビニールにくるまって寝たりとか。
登山しかりアウトドアしかり。
今は何でもかんでも便利なモノがありふれていて本当に必要なモノかどうかの判断が大変ですね。
極力必要最小限、荷物は少なく!が理想的ですが…。
農業用ビニール袋にくるまって寝てみたいですね(笑)
確かに一度は試してみたいです。>ビニールハウス
私は本格的な登山はしませんが、それなりに近隣の山に登ったりはします。
ただ、アウトドアは好きなので知識として身につけれるものは吸収したいですね。
いつか試してみますか、手始めに近場の弥山、鈴が峰や窓ヶ山あたりで。
山頂で1杯やりながら…とか理想的ですね(笑)