先日の台風19号でこんなことが話題になっていますね。

行政が拒否したらダメでしょう,法律的以前に憲法的にまずくない?というのが真っ先に感じたことです。
区民であるかとか家があるかとか関係ないですよね。
目の前に助けを求めて来ている人がいるんだから,まず受け入れないといけないのでは。
受け入れ拒否は妥当?
でもこの件についてネットで調べていると
- 大声で叫ぶ泥酔したおっさんも入れるべきか
- 犯罪者が多いだろうからセキュリティ的に危険
- 自分の家を開放してから言うべき
- 臭い人が近くにいたら寝られない,過ごせない
とかいう意見がちらほら見られますが,それはちょっと違うのではないかと。




ヤバい人はホームレスと同じ?
まず,泥酔したおっさんとか明らかにヤバい人ですが,これは避難所で受け入れるとかどうこういう以前に,110番通報して警察に任せるべき事案で,保護とか措置入院の対象でしょう。
同様に犯罪者が多いだろうからセキュリティ的に危険ってのも,露骨な差別かと。
泥棒なんて一見普通に見える人の中にもたくさんいるので,そもそも避難所という空間がセキュリティ的にはよろしくないのは確か。
そんな中でホームレスが増えたからといって犯罪の数はたいして変わらないと思います。
ホームレスとヤバい人・犯罪者っていうのは切り分けないといけない話で,ホームレスを避難所に受け入れるべきかという問題とは関係がありません。
こういうヤバい人とホームレスの人を同列に扱ってること自体がヤバいと思います。
自分の家を開放?
行政がやることをなぜ民間人にも求めるのかが疑問。
なぜ民間人も行政と同じことをしないと何も物申せないのでしょうか?
民間施設での入店拒否とかは,施設ごとの考え方次第なので仕方がないですよね。
すべての人を受け入れなければならないっていう義務もないですし。
もちろん露骨な差別による拒否はもちろんダメですが。
でも行政はそうじゃないですよね。
最後の砦じゃないですか。
生活保護にしてもこういう避難所にしても。
自分じゃもうどうにもならんから最後にすがるところ。
そこから「あんたは××じゃないからダメです」って選られたら,「あんたは日本国民じゃないです」っていわれているのと同等で,それを公務員が言ってはいけないだろうと。
臭い人が近くにいたら寝られない
気持ちは大変わかりますが非常時なのでしょうがないかと。
スペースも限られてるんだしどうしようもない。
確かに快くはないですし,私もできることなら避けたいですが,避難所を使う時ってお互い生きるか死ぬかの瀬戸際なんですからもうそこは妥協して我慢するしかないかと思います。
避難所内のど真ん中ではなくて隅っこに行ってもらうとか体を洗ってもらう,服を着替えてもらうとか折衷案を考え出すことは避難所内全体のことを考えたらありだと思うんですが,避難所の中にそもそも入れないというのはやはりまずいと思います。
理想をいえば別施設や避難前に風呂なのかもしれませんが,そんな余裕はどこの自治体にもないんじゃないでしょうか。
でも入浴設備は避難生活では重要な問題ですから,ホームレス問題を解決するという意味でも,今後整備されていくべきだと今回の件を見て感じました。
臭い的なものをクリアできたらだいぶハードルは下がるのではないかとも思いますし。
今後の課題
今言った入浴設備もそうですし,そもそもスペースが足りてないというのは明らかなので,そこを今後改善していかないといけないのでしょうね。
また,路上生活者を受け入れると当然避難所内でいろいろと問題(今までに述べた臭いなどの苦情)が発生するでしょうから,マニュアルの整備も必要だと思います。
今回の例でも避難所によって判断が違うとかいうことになっちゃってますから。
現場は確かに大変だと思うので,できるだけ現場判断しなくてもいいようにマニュアル作っていかないといけないですよね。
まとめ
しかしこういう意見が当たり前に出てくる世の中が恐ろしいですね。
非常時だからなんとかみんなで頑張ろうってならないですか?
俺だけが助かろう,俺が不快だからあいつは入らせるなとかって人間としてどうなの?って思います。
でもこれが現実の肌感覚なのでしょうね。
そりゃ社会も分断していくよなあって感じ。

これもそういった一例なんでしょうね。
人間の本性を垣間見ることができた出来事だと思いました。
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