日本の仏教ってひどいですよね。
葬式仏教屋という職業に特化しすぎじゃないでしょうか?
しかもその葬式ですら,訳の分からないお経を唱えて,訳の分からない戒名をつけて,説得力のない法話をしてハイ終わりなので有り難くもなんともありません。
葬式しかしないくせにそれすら形骸化,儀式化しすぎていて中身にみっともないと思います。
普通に妻帯して酒飲んで「五戒ってなに?」みたいな状態になっていて一体なんなのでしょう?
私の家に関係する寺も,ご多分に漏れず父方系も母方系もどっちもクソです。
とてもではないですが,彼らを尊敬することはできませんし,話をまともに聞く気になれません。
なんで法要のたびにこんな人たちに金を払わないといけないのだ?としばしば疑問に感じます。
仏教1.0
そういった現在の日本仏教を本書は「仏教1.0」としています。
宗教の根本的な必要性とは,人の心にある不安を取り除くことでしょう。
本書ではそれを「病気」,宗教を「病院」に例えています。
そして仏教1.0は
病気を治療しない病院
病人を見ても病気はそもそも存在しないと主張する病院
と断じています。
実際何の役にも立っていない現在の日本仏教はそのとおりであるかと思います。
仏教2.0
本書で次に論じられているのは「仏教2.0」です。
これは「メソッド化された自分の改善法としての仏教」です。
欧米での仏教といえばこの仏教2.0のことを指すそうですし,日本でも一部のまともなお坊さんにより座禅会などを通じて浸透しつつあるのだそうです。
しかし仏教2.0は「病気」の治癒率が低いことが問題であると本書は言います。
メソッドを実践しても改善できる人がとても少ないのだとか。
確かに座禅の難しさとかを考えるとそうだろうなと思います。
そこで出てくるのが「仏教3.0」へのさらなるアップデートです。
仏教っていいと思う
仏教3.0になると大乗的な「本来の」日本仏教に戻りつつあります。
そしてより座禅や瞑想などといった仏教2.0でのメソッド的なものがよりわかりやすくなっています。
詳しくは本書を読んでいただきたいのですが,仏教3.0なら「病気」の治癒率が上がるのではないかと期待されており面白いです。
こういう心の問題ってすごく大切だと思います。
そこにはどうしても死とか病気とかがからんできますから,そこから派生して人とは何かとかどう生きるかとか哲学的な側面も出てきます。
こういうことって人間の土台の土台に相当するものですから,本来最初にこれをきちんと築いておくべきものですよね。
そうじゃないとその上に何を積んでも安定しないでしょう。
例えば「死」について。
日本では多くの人がそれをタブー視して考えないようにしているかと思うのですが,これを考えてないと人生設計もできませんよね。
しかもある日突然降ってわいてくるものだし。
自分はもちろん家族がいつ死ぬか,死んだらどうするか,それまでどうやって生きていくべきかとかそういったことは常々考えておかないといけないと思うんですよね。
私は警察で仕事をしていて,変死事案などを通じて人の死に多く接する機会があったのでそう感じるのですが,人の死って本当に突然です。
大往生する人もいれば,ある日突然病気で死ぬ人もいますし,事故に遭う人もいますし殺さる人もいます。
一見健康な赤ん坊でも死ぬときは死にます。
そう考えると生と死って本当に身近なものなのですが,私たちがあえて死を考えないようにしているだけだなと感じます。
ですから,そういったことときっちり向かい合った方が自分がどう生きるかを考える意味でも大切だと思います。
そういった意味で私は仏教1.0は大嫌いですが,仏教は本来とてもいいなのではないかと思っています。
本書はこれからの仏教がどのようにそういった問題の手助けになれるか,ということについてわかりやすく書かれています。
そういったことに疑問を持ったことがある方はぜひ読んでみたらよいです。
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