「未来の働き方を考えよう 人生は二回,生きられる」は著名なブロガーちきりんさんの著作です。
私が前職の警察をやめようかどうしようか考えていたときたまたま手にしました。
読んでいてワクワクしてきました。
結局この本を読んで決心がつきました。
まあなんとかなるだろうと。
やめてからまだ1年も経っていませんが,今のところこうしてつつがなく生きていられるので,よい決断だったと思っています。
どんな本?
その名のとおり今の日本の働き方に疑問を示し,これからの時代に合った働き方,生き方とは?について書かれた本です。
現在私たちはけっこう面白い時代にいます。
産業革命なみの時代の転換点にいるといえます。
いうまでもなくIT技術やAIなどの急速な発達による仕組みの変化ですね。
支配者層が入れ替わる可能性も大で,そうなれば革命とさえ呼べるほどのものです。
しかもこの革命が面白いのは個人が食い込んでいけるところ。
逆に今までのような企業は変化に耐えられないのではないでしょうか。
そういった中で著者は一つの企業に一生依存して働くことのリスクの大きさを説明します。
確かにこのような働き方は戦後の成長期だったからこそ通用した働き方で,今後通用するかどうかわかりません。
というか冷静に考えて,つぶしのきかないスキルを定年までずっと積み上げる働き方は,明らかにリスクは高い。
それではどうすればよいのでしょうか。
そこで著者が提案するのが本のサブタイトルにもある「人生は二回,生きられる」です。
つまり,仕事を途中で乗り換えてみてはどうかということなのです。
具体的には40代半ばくらいで,それまでの経験で分かったこと,自分の残りの人生でやりたいことなどを一度考え直して,働き方も見直すべきではないかと。
確かに,20代そこらで自分のやりたいことに出会える人はそれほど多くないのではないでしょうか。
また,やりたいと思ったことをやり始めても自分のイメージと違っていることもあるでしょうし。
だからこそ,そういった失敗等も活かして,二回目で本当にやりたいことができるのではないかということなのです。
日本の将来は残念ですがそれほど明るくありません。
高齢化と少子化が進めば,もらえる年金は少なくなるのに税金は高くなっていくでしょう。
そんな世の中だからこそ,みんな貯金などにあくせくしているわけです。
しかし働き方を変えてみたらどうでしょうか。
つまり生涯働いてみてはどうかということです。
生涯働くのなら将来の介護とか老後資金とか余計なことを考えなくていいはずです。
でも今の働き方で生涯働けとかいわれても無理でしょう。
私も一生警察で働けと言われたら御免こうむります。
しかし,自分のやりたいこと,無理のないことなら続けていけるんじゃないでしょうか。
その点で言っても,働き方を柔軟に変化させていくというのは重要です。
将来のために備えるのというのも大切ですが,それよりも「今」を一生懸命生きることがより大切です。
仏教でも諸行無常と言われているように,すべてのものは永遠に続くことはなく,常に変わっていきます。
自分の人生も家族の人生もいつ終わってしまうかわかりません。
明日死んでも諦めがつくくらい「今」を生きないと絶対後悔するでしょう。
この本はそういった人生を送るための指針になるようなものです。
さまざまな例が紹介されており,読んでいて「お,こういう生き方,働き方もあるのか」と目からウロコになることでしょう。
私にとっては飛び出そうかどうしようか迷っていたところで背中をポンと押してもらった本でした。
この本でいう40歳前後のまさに転換期にある人には絶対に一度は読んでおいて欲しい本です。
コメント